たべもののはなし

食べることばかり考えてる

スンドゥブと健康

何を隠そうわたしは高校3年まで肥満児であった。一番太っていた時で73キロ。ちなみに身長は162だ。しかし今は、まだまだ常人ほど細くはないがMサイズを着て日々を過ごせるようになった。

 

痩せたきっかけは、大学受験の塾である。正直に申し上げると私は高校に入ってから遊びに遊び、勉強と呼ばれることを殆どしなかった。その結果高3の夏にとある事実に気づくのである。

 

「えっ、大学受験問題ってこんなに難しいの?」

 

そして私は塾に行くことを決意するのであった。高3の夏。だいぶ遅い。

 

そこからは学校の後、夜は塾という生活だったが一番変わったことは頭の作りではなく食生活だった。

 

コンビニご飯を食べるようになったのである。授業、夕ご飯、授業、自習という感じの日々だったので必然的に買い食いになるが、私は「おやさい教」と言ったっていいほどのお野菜万歳家庭に生まれ育ったので買い食いの際はいつもファミマのスンドゥブを食べていた。

 

そうしたら、痩せ始めた。スンドゥブピリ辛のスープにもやしをはじめとした野菜と豆腐が入ってるあたたかい料理だが、満足感が素晴らしいうえ腹持ちも良く何より美味しい。ハマって食べていたら次第に痩せ、夕食の量と質が変わっただけなのにこうも変わるか!と嬉しかったことを覚えている。

 

人間不思議なもので、痩せるとなぜか自信がつく。その頃の私ときたら毎日コーディネートを考えて服を選び、スキンケアも頑張り、勉強もめちゃめちゃ頑張り、塾がとても好きになっていた。どんな側面のどんな結果であれ、ひとつでも結果を出すと自信が出るものだなぁと不思議だったことを覚えている。

 

秋を乗り切って冬を越え、普通の人くらいの見た目と大学生の春を手に入れたときは本当に嬉しかった。ありがとう塾、ありがとうスンドゥブ。今でもスンドゥブを見たり食べたりするとあの塾の日々を思い出す。

 

ちなみに、塾でのソウルフードはもうひとつある。風邪を恐れて毎日1リットルのトマトジュースを持ち込んで、他の子がリプトンの紙パックとか飲んでる横でトマトジュース1リットルをラッパ飲みしていた。今でこそ仲良くしてくれる当時の友達は「正直やべえの来てしまったなと思ってた」と言われたし私もそう思う。必死だった。

 

スンドゥブ、ついでにトマトジュース、大好き、ありがとう