キウイ、キュートの概念
可愛らしい食べ物だなぁと思う。
まずコロンとした毛むくじゃらがすでに愛らしい。眠たくてまんまるになった動物みたいな色、形。実は楕円といっても扁平で、どこまでもころころと行かないところがより一層そう感じさせる。
コロン、スヤァ…という感じ。甘くなるにはリンゴと一緒に保存するといいというのはよく聞く話でうちでも実践しているが、どうもリンゴが大好きで側に近づいて遊んでるうち眠ってしまったように見える。
そして中味も可愛い。溌剌とした緑や陽射しのような黄色、一発でキウイとわかる独特な輪切りの切り口、なんとも可愛い。茶色い物体の中身がこんなに可愛いと初めて知った人はどんな気持ちになっただろう、と想像するも楽しい。
香りも可愛い。私はキウイの入ったモヒートなどがあると即決でそれを頼む。甘酸っぱいという言葉が似つかわしい果物はたくさんあるが、キウイの香りと味はまさに「甘酸っぱい」であろう。完熟してなおさわやかな酸っぱさを感じる。その香りとミント、炭酸!なんとも元気が湧く。
味も可愛い。一口食べると、まさにビタミン!という感じのする味。
ただ、キウイのケーキやジャムなどはいまいちぴんとこない。即ち果物そのものとしての魅力が一番素敵と思える存在なのだ。君はそのままが一番いい(おいしい!)。
名前も可愛い、と言いかけてちょっと調べてみたら。
てっきりキーウィという鳥に見た目をなぞらえて名付けられたとばかり思っていたが、どうやら原産地であるニュージーランドにいる鳥の名を、というだけらしい。
嘘つけ〜〜〜〜〜〜!!!!!
となるほどそっくりである。茶色くモフモフの小さき鳥キウイよ、君はもう果実キウイそっくりではないか。いや、果実キウイが鳥キウイに似てるのか、なんとも可愛いやつめ。
「この果物をキウイと名付けよう」となったとき、誰一人としてビジュアルが似てることを発言または想起しなかったとはとても思い難い。そのくらいよく似ている。
可愛い可愛いキウイをたくさん食べて、私も可愛くなりたいものだ。
キウイ、大好き。