たべもののはなし

食べることばかり考えてる

クロワッサンは食卓の月

「カロリーが高いほど味も良い、カロリーと味は比例する」というのは正しい哲学のひとつである。

 

パンもまた然りで、クロワッサンはその好例だ。

 

バターがふんだんに練り込まれて香り高く、軽く(本当に軽く、便利な言葉で言うと"気持ち"程度。そうでなければすぐ焦げる)焼くと表面はパリッと中はしっとりもっちりジューシー、温もりを帯びて香りはさらに増す。

 

三日月という名前も本当に良い。もちろん形状に関してのネーミングであろうが、空に浮かぶ三日月を食べたことがある人が一生懸命その味を再現したらこうなったんだよ、という嘘まで即座に思いつくくらい良い、名前まで美味しい。

幼少時に見た「ウォレスとグルミット」というクレイアニメで、月面旅行に行ったら月はチーズでできていて切って食べまくってハッピー!という話があった。クロワッサンに少し厚めのチーズを挟むと月を食べている気持ちになる。

 

クロワッサンはもう本当に安定して美味しいからすごい。食パンなどはシンプルゆえに各お店やメーカーさんの個性が如実に反映されてそれが売りになることも多いが、クロワッサンにその現象はもしかして少なくないだろうか。理由はもちろん安定して美味しいからであろう。

 

だけどすごく難しい食べ物だと思う。トースターでさえすぐ焦げてしまうし、バターは扱いが大変だろうし、あの可愛い姿を量産するにも技がいる。安定というのはすごいことだ。突き抜けて大成功が一度きりではなく、安定してずっと品質が良いというのは改めてすさまじい。美味しいクロワッサンも美味しいクロワッサンを作る全ての職人さんも素晴らしい、ありがとうございます。

 

それにしても本当、パン屋さんのクロワッサン美味しい、スーパーのクロワッサン美味しい、コンビニのクロワッサン美味しい。全部すごい好き。チョコ入れても美味しい、そのままは勿論なんか甘いものもしょっぱいものも挟んでも美味しい、ジャムつけても美味しい。

 

個人的にものすごくおすすめなのが冷凍食品のクロワッサン。業務用スーパーで売ってたものをたまたま買ってきて食べたが、しっとりに張り切って風味はものすごく高くモッチモチィ!!と主張してくる。牛乳と一緒に食べると5リットルくらい牛乳が進む気持ちになる。

ぜひ見かけたらお試しあれ。

 

クロワッサン、大好き。