たべもののはなし

食べることばかり考えてる

クッキー、なんて懐の広い…

クッキーほどどう食べても美味しいものって…と考え込んでしまうくらいクッキーという食べ物の懐の広さ、深さに感激している。

 

まず食べ方というのも色々あるが、原料的なところから行こう。クッキーは大概小麦粉、バター、お砂糖、卵で出来てて、もうこれが既にすこぶる美味しい。あらゆる食べ物においてプレーン至上主義だが、クッキーはその中でも相当上位に食い込む。プレーンのクッキー、手作りでいうとアイスボックスクッキーというやつになるだろうか。円柱状にしたシンプルな生地を包丁でトントン切っていって焼く、おわり。これめっちゃ好き。美味しい。シンプルなのに味わい深い、ここがまず大好きポイント。

 

懐の広さその1を感じるのはここからで、何が一緒に入っていても美味しいからすごい。ココア、抹茶、粉砂糖といぅたパウダー系がまず良い。色と香りが広がり、魅力がギャン増し。

 

そして入れて美味しいのは粉系に限らない。ドライフルーツ、砕いたキャンディ、チョコチップ、ナッツ、キャラメル、ゴマ、紅茶葉、ジャム、マシュマロ、マーマレード、お酒、あと何がある!?思いつかないくらい色々考えられる、そしてその全てが美味しく、全てがクッキーの概念から外れないのである。これはすごい。懐というよりもはや変幻自在。

 

懐の広さその2、食感。しっとりもサクサクもあまりに美味しくないですか?個人的には「しっとり」だとか、「ほろほろ」とか、柔らか目が好きである。ジュワっと油分が出るくらいでも全然大好き。が、サクサク系を食べるとこれはこれで本当に美味いな…と大感動してしまう。軽め、とでも言おうか、サクッとしたクッキーに見出すのはなによりもバターの香りだ。

単体の食感の魅力は勿論、パフェやアイスなど柔らかさのみで構成されたものの中ではアクセントの役目を果たすのもニクい。

 

懐の広さその3、食べる際のアティテュード。クッキーはその多様性からあらゆるシチュエーションに似つかわしくてすごい。生地の厚い上等なテーブルクロスを引いたようなカフェで紅茶と共に頂いても美味しいし、テレビ見ながら片手間につまんでも美味しいし、友達や家族と分け合ってワイワイやっても美味しいし、1人で夜中に葛藤しながら無言で食べても美味しいし、焼きたてアツアツをすぐ食べても美味しいし、日持ちするようなのを思い出したタイミングで食べても美味しい。

 

なのでいろんな時に思い出し、いろんな時に食べたくなる。単に好物という理由を超えている気がする。スペシャリストよりジェネラリストという言葉はあまり得意ではないけれど、あらゆるところであらゆる良さを感じる存在というものはやっぱり魅力的だなぁとクッキーに思う。あぁお腹すいた。

 

クッキー、大好き。