たべもののはなし

食べることばかり考えてる

きくらげめ、またこんなにも増えよって…

取扱説明書の類を読むのが苦手、またはなんとなくしか目を通さない、またはそもそも読まない方、いらっしゃらないだろうか。いらっしゃると思うのだけど。私はだいたい全部のテンションを詰め合わせて説明書にそんなに接しないたちがある。直さないといけない。

 

家電や契約書は勿論、現代社会というのは人々の優しさと先んじて言葉を与えるという防御の性質のもと、どんなに些細なところにも説明書きはある。いわばご厚意。本当に些細な、調味料の裏のちっちゃい文字がそれに該当してたりして。そんで私はそれを、本当にごめんなさい、あんまり読まない…。

 

で何が起きるかというと要は毎回毎回毎回毎回きくらげの量をミスるのだ。私の手にかかるとあり得ない量のきくらげが息を吹き返す。だいたいこんなもんっしょ、と水を張ったボウルに適量(と、思ってた)のきくらげを投入し、ふと台所に戻ると「わぁ…」となるのが常だ。

 

本当に私はきくらげとの接し方に学びがない。それでも愛して止まぬ。あんなに美味しいものあるか。いやあるんだけど、あるにしてもすごく美味しい。サラダにのせるもよし、麻婆春雨に混ぜ込むもよし、主役に据えて野菜炒めを作るもよし、最近は筍と卵と豚肉とアスパラと一緒にとろみをつけて炒めるやつがすごく美味しい。どんな味にも染まるのに、独特の食感は消えない。食べ応えも楽しさも満載!食物繊維も満載!

 

ここまで書いて食べ応えはひとえに私が戻しすぎて入れすぎるせいだと気づいたけど、まぁそれでも美味しい。少ないよりは多い方が美味しい。

 

先日買い物に行った際きくらげを手に取った際、もう本当遅すぎたんだけど説明書きを読んでみた。

 

「きくらげは水に戻すと10倍の大きさになります。」

 

10倍ーーー・・・☆

 

100円をやすいと感じたのを最初に、100が感覚的に大きい数字じゃなくなってから、夏がもう100回こないことを嘆いていたような私が、10という数字に悩まされていた。

 

説明書をちゃんと読み、数に惑わされず、美味しく料理する日々を楽しんでいきたい。

 

きくらげ、大好き。